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2005.01.17,Mon
阪神・淡路大震災から10年目。

「がんばれ神戸」というスローガンを掲げて復興に専念した神戸。
街並みは復興したようだ。
家族や親しい人を亡くした人たちのこころはまだ癒えないのだろうか。
あの日の恐怖はまだ僕たちの心に住み続けている。
そしていつでも顔を覗かせてはアラームを作動させる。

思い出せ
忘れるな
忘れるな


忘れようにも忘れられない記憶。
地震というキーワードと共に呼び起こされるその追憶・・・・・・・


阪神高速
北淡町震災記念公園に再現された当時の阪神高速道路神戸線


僕は震災の惨状をニュースで見た。
何かしなくてはと思った。
住んでいるところから近かったというのも理由のひとつだけど
無性にそう思った。
そしたら友人から「神戸へ行こう」と誘われた。

被災地の様子はみんなも知っているだろう。
正直、当時大学生だった僕には壊れた建物を目の当たりにして尚、どきどきするばかりで、映画のセットの中にいるような感覚しかなかった。
でも、被災した人たちの声を聞いた途端、
「ああ、これは俺の仕事なんだな」
って思った。
仕事っていうとお金をもらう労働みたいだけど、そうじゃない。
やらなきゃいけないことなんだと思った。
傾いたマンションに住み続ける人への避難勧告、全国から届く救援物資の運搬、僕たちにできることはなんだろうなんてその場で考えてる余裕なんてなかった。

悲惨、残酷、恐怖、祈り、焦り・・・・・・

そんなものと闘えない。抗うのが精一杯。

でも何もしないより何かしたら役に立てる。そう思い、黙々と働いた。

中途半端に関わってしまうことに対する申し訳なさも覚えた。
なにも責任などもてない。
なのに。。。
のほほんと暮らす大学生風情が「ここは危ないからすぐ避難所へ行ってください」なんて呼びかける。バカだ。でも、僕は町を歩いて呼びかけた。泣きそうだった。同情すると怒られるのかもしれないけど、被災者がかわいそうだった。
僕みたいなバカな大学生に合掌してお礼を言ってくれるおばあさんもいた。
どんな気持ちで合掌していたのだろう。



地震を甘く見ないでほしい。
軽く考えてもらいたくもない。
なぜならそれは何時でも、何処でも、誰の身にでも起こり得ることだから。
みんなのお家に「災害用緊急避難袋」はありますか?
なにか災害対策してますか?
まだ地震を甘く見てませんか?
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